池尻クリニック院長 高野弘之

現代医学の素晴らしい面と
代替医療の素敵な面を生かすクリニック

池尻クリニック院長 高野弘之

ご挨拶

池尻クリニック院長の高野弘之です。
私は栃木県の自治医科大学を卒業後、出身県である長崎の離島で診療に携わってきました。
地域医療の第一線で診療を続けていく中で「やれることをやる」のは当然のことながら「やらなくて済むことをやらない」医療を目指すようになりました。島での医療は不自由さよりも魅力が勝ってはいましたが、総合病院の勤務医ゆえに自身の信念とは違った方針の診療を行わなければならない部分が多くなってしまったため、東京で開業し自分の考える最善の方法で診療を行うことを決意しました。

健康増進や病気の治療のためにさまざまな代替医療を利用される方が増えていますが、病院で受診するとそういったものを頭ごなしに否定されることも多く、必要ないと分かる検査をされたり要らない(と思っている)薬を出されたりします。そういった不安や不満を抱いている方に気兼ねなく受診していただき、患者様側のスタンスを持つ者として相談に乗らせていただきたいと思います。現代医学の素晴らしい面と代替医療の素敵な面を生かしながら、両者を統合して皆さまの健康に寄与できるクリニックを目指します。

当院の方針

【自己治癒力を生かす】
全ての人には「自己治癒力」が備わっています。程度の差こそあれ誰もが持つ能力であり、人間に限らず全ての生物が持つ力だと考えられます。ただの風邪なら何もしなくても治ってしまいますが、早く治したいなら「自己治癒力を高める方法」を選ぶ必要があります。ところが現代医学では、この本来誰もが持っている力を生かすという視点がほとんどありません。中から治ろうとしているのを手助けするよりも、外から何かを抑え付けるという方法に偏り過ぎなのです。熱が高くてあまりにつらい時には解熱剤も必要でしょうし、重症感染症の場合は抗生剤が命を救います。しかし、それらがむやみに濫用されているのが大きな問題だと感じてきました。検査にせよ薬にせよ本当に必要な場合に必要な分だけを−当院の基本方針です。その上で、自らの治癒力を生かす方法を考えましょう。

【キズはどうやって治るのか】
当院は外科系を標榜してはいませんが、縫ったりするほどのキズでなければ外傷にも対応します。切り傷・擦り傷・ヤケドなどで受診した診療所や病院がいまだに消毒するような施設だったら、こちらへ逃げてきてください。つい最近までは「ケガしたら消毒してガーゼで覆う」というのが当たり前の治療法でした。しかし、この数年でその「常識」はキズの治りを悪くするだけの有害な行為だ、ということが知れ渡ってきています。擦り傷などを作ってしまった場合は、その部分から滲出液が出てきてジクジクしますが、その汁こそがキズを治すための成分であり自己治癒力の賜物です。消毒薬を使わなくてもキズは化膿しませんし、消毒薬はせっかくの「治るための成分」に多大な損害を与えてしまうだけです。その上、新たに出てくる治癒の味方をガーゼで吸い取っていたのです。そんな方法でも普通の傷ならいずれは奇麗に治ってしまうことをほとんどの人は経験上知っています。妨害行為をされても挫けずに治すだけの偉大な治癒力が人に備わっている証拠です。
「人が自分で自身を治す力」に疑問を持つ方は、怪我をした時に『水道水で洗って適切な創傷被覆材(傷から出る汁を生かすことのできる絆創膏)を当てておいた』傷の治り方を見てみるのが一番いいと思います。治りの良さにびっくりする事うけあいです。創傷被覆材というのは基本的には滲出液を生かすだけですから、自然に治ろうとする力を引き出してやるのが最善であることの理解に繋がると思います。傷の治癒に限らず、人間の治癒反応というのは多くの病気の際に自然かつ必然的に起こるものです。

【症状の多くは治るための反応なのです】
風邪などで熱が出てもやたらと下げない方が良い、というのはお聞きになったことがあるでしょう。それでも熱が出たら不安になり早く何とかしないと、という気分になってしまうものです。発熱は病気のひとつの症状と解釈することもできますが、感染時に熱が出る場合、その変化は“治癒を促すための反応”です。熱を高くする事で感染に対する抵抗をしているわけで、解熱剤を使って熱を抑え込んでしまうとウイルスや細菌の攻撃力は増してしまいます。「解熱剤の使用」で体温を低くしてしまうのは、「消毒とガーゼ」で傷から分泌される成分を痛めつけ吸い取ってしまうのと同様、明らかに人体の治癒力を妨げる行為なのです。

【だまらせるのではなく耳を傾ける】
それでも、熱があるのに放っておいたらキツくてしょうがないではないか、と思われますか?確かに治癒の一つの局面である(発熱をはじめとする)反応は時に激しく、不快なものです。解熱剤を希望される場合には「体温にとらわれずに、熱のせいでひどく具合が悪かったり眠れなかったりする場合は解熱剤を使ってください」と説明していますが、本当は、発熱による変化は身体が発しているメッセージでもあるので、それに耳を傾け充分に休息しつつ熱が治まってくるのを待つ、というのが一番の方法です。症状をだまらせるその場しのぎの短絡的な方法ではなく、それを生かして本当の健康に導けるような対処の仕方を提案します。

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